2015年9月18日金曜日

4年生 絵を描くって奥が深い

4日ぶりに自分のつくった絵の具と再会。
「うわ、なんだろうこの感じ!?」
触ってみると、不思議な感触に感動していました。

前回「えー!もう終わり!?」
「やっとやりたいことが見つかったのに」
「今始めたばかりだったのに」と、
どうやら消化不良で終わってしまったようなので、

「こんなことしてみたかった!」
「もっとこうすればよかった!」
「もう一度、やってみたい!」
などなど、
絵の具工場から発展した活動になりました。

絵の具を混ぜる方法を変えるなど、
一人一人、自分なりに前回の経験を生かしています。

何度もやっているうちに、偶然発見した描き方!
きれいですね。

何度もやり直しながら、繰り返し試していく中で、
人それぞれの「自分流」を見つけているようでした。

「そうか! ひもを使えばいいんだ!」
絵の具に混ぜるものを増やすの!?
新しい絵の具の原料を新しく開拓してしまうなんて!

ネバネバしてきた!
「あ! これで絵が描ける!!」

その名も「糸絵の具」。
これは世界になかったものではないでしょうか?
なんと、手からクモが糸を操るように、
細くて長くて簡単には切れない糸を、
手から垂らして、紙に触れずに絵を描く方法です。

「これ、おもしろい!」
思いもよらない太さ・長さの糸が、
紙に線を描いていきます。

「ハッ!」

まるで魔法のよう。
絵の具を塗った手をかざすだけで、
目の前に絵ができあがっていく。

「できた!」

自分で見つけた様々な絵の具、
様々な方法を組み合わせ、
渾身の一作ができました!

私が絵になり、絵が私になっていく。

絵には、二つの種類があります。
触れること自体が喜びであり、
自分の行為による変化を楽しみ味わう
身体体験としての絵。
上の絵は、4年生がこの授業で描いた絵ですが、
何の絵かといわれると、本人にもわからない。

一方、
写生したり、スケッチしたり、
視覚的なイメージの再現、
視覚的・意味的な情報としての絵。
上の絵は、みかんです。

✳︎
4年生という発達段階は、
感覚的なもののとらえ方から、視覚的なとらえ方へと変化する
節目の時期であるといわれています。
視覚的・意味的な絵とは、
その再現性の度合いで、
上手or下手ということにばかり目が行きがちです。
そのため、この時期から絵が嫌いな子が増えると言われています。

低学年の子供に尋ねると、
ほとんど全員が絵に表すことが好きと答えます。
同じ質問を高学年の子供にすると、
その反対に、多くの子が嫌いだと答えます。

その境界線上で、今回の授業は行われました。
授業の終わり
こんなことをつぶやいた子がいました。

「絵って奥が深いなぁ」


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