2015年7月15日水曜日

6年生 目には見えない「価値」を描く

絵の具と水を混ぜて作った色水を
ドリンクに見立て、
新しいドリンクをプロデュースする授業。
今日は最終日。販売会を行います。
本当に「図工室マネー」を配布し、
お互いに売り買いし合います。
どうしたら自分の提案するドリンクが売れるのか、
真剣に考えなくてはいけません。

突然、ペットボトルに白い粉を入れ始めました。
重曹やクエン酸を入れて、炭酸を再現したい!
ドリンクの美味しさを演出する上で、
気泡は欠かせないようです。

ラベルも仕上がりました!

ドリンクのよさを伝えるために、
ポップ広告もつくりました。

そして、自分のドリンクショップを演出します。

ディスプレイにもこだわります。

ショップ完成!
わずか15分の制限時間でしたが、
その中でいろいろ工夫していました。

いよいよ販売会開始。
図工室マネーと、領収書シート(鑑賞シート)を持って、
みんなのドリンクショップへ!

たくさんあるドリンクの中から、
自分のドリンクを見て買ってもらうために、
自分のドリンクのセールスポイントを伝えていました。

自分でもドリンクを買わなければいけないので、
どれを買うか、決め手を見つけるために、
友達にたくさん質問していました。

自分のドリンクのよさをいろいろな人に伝えようと、
ドリンクの営業に出る人もいました!
その情熱に動かされ、ついつい買ってしまいます。

購入したら、領収書シートに
どれをいくらで買ったのかと、
その決め手(どんなところがよかったのか)
を記録していきます。

ドリンクの色だけでなく、
どんな味で、どんな栄養が入っているのか、
どんな効果があるのか、
その一つ一つがアイディアであり、
それらすべてを含めてプロデュースされたもの、
つまり「作品」なのです。

そして、値段はその作品の価値を自分で決めたもの。
その価値を認め、そのアイディアにお金を払う(投資する)。
もちろん、おつりはもらいましょう。

「150円? 30円負けてよ」
「いや、10円なら負けられます」
「そこをどうにか!」
「いや、これでも安いですよ!」
「じゃあ、130円でどう?」
「んー・・・わかりました!」
「よし!」
交渉成立!

自分の作品の価値を下げるわけはいかない。
でも、一人でも多くの人に、見て、買ってもらいたい、
認めてもらいたい。
そのために、たくさん伝え、話し合い、お互いに見合い、
たくさんのコミュニケーションが生まれました。


「プロデュース」とは、
「いろいろなやり方で、ものの価値を上げること」
です。

今回の作品は、色水そのものでも、
ラベルのデザインでも、広告でも、
ディスプレイの仕方でもなく、
それらすべての方法を通して、
友達に伝えようとした、目には見えない「価値」なのです。

2015年7月14日火曜日

4年生 素焼き!すき焼き!

6月16日
重くて大きな粘土と出会いました。

造形遊びの中で、
全身で粘土とかかわり合いました。

6月30日
粘土で自分がつくりたいものをつくりました。
つくったものは、乾かしてから焼くことを伝え、
みんな真剣につくりました。

いろいろな形が表れました。

7月7日
壊さないように気をつけながら、
窯の中に作品を入れました。

うまく焼けますように。

窯の中は、深くて
台に乗って体を乗り出して入れなければいけません。

落としたり、ぶつけたりしないように、
手を震わせながらいれました。

窯入れ完了!

7月10日に焼成開始。
この後、窯の中は800度まで温度を上げ、
素焼きが完了しました。

休み時間や帰りの時間になると、
「焼けましたか?」「今、何度ですか?」と、
窯の回りに集まりました。

7月14日 
いよいよ窯から作品を取り出します。
まだ窯の近くは熱気が立ちこめていました。
窯の隙間から温度計を入れると・・・

あっという間に50度を超えました!
焼くことがどんなことなのか、
自分の肌で感じることができたかな?

窯を開けるハンドルを回し

窯を開けて、作品を取り出しました。

取り出したばかりの粘土は熱い!
色が変わった!人によって、色がちょっと違う!
大きさが少し小さくなった!
たたいたら音が変わった!

焼く前と後
いろいろな変化に気がついていました。

今回は、素焼きをした素地に
アクリル絵の具で色を塗ります。
つくったときに粘土ヘラやつまようじで描いた線に
色を塗ってみる?

中に新聞紙をつめてつくった球体。
焼く前は地球だったけど、
焼いたら、「なぞの惑星にする」と変更。

職人みたい

真剣です!

細かいところは、割り箸で塗っていました。



仕上げにニスを塗って

できた!

色とりどりに仕上がりました!

最後に、みんなで鑑賞し合いました。
「これいいね!」「細かいところまで、よくつくったね!」
「いいな!今度、これつくろう!」
いつまでも作品のまわりに集まって、
いろいろなことを話し合っていました。

実は、素焼きの段階で割れてしまった作品がありました。
幸い、部分的に壊れただけで済んだり、
他にも作品をつくっていたりしたので、
よかったのですが・・・
なぜ割れてしまったのでしょう?

分厚くつくりすぎると、内側が十分に乾きません。
乾いていないと、窯の中で温度が上がった時に、
水蒸気になり、外に出ようとします。
その力が粘土を割ってしまいます。
今回は、乾燥時間が約2週間と短めだったので、
つくる段階で、分厚すぎないことを注意していましたが、
やはり乾ききっていなかったのです。

そんな
800度で焼くことの難しさや、
土・水・炎の関係ついて、
考えるよい機会だったと思います。

何が起こるか分からないから、面白い。
焼き物の深さと面白さに出会った4年生でした。


3年生 イメージの世界のドアをたたく

図工室の前に並んだ、なぞのドア
「そこでもドア」
いったい、どこに続いているのかな?
 
ドアの中の世界について
想像をふくらませて
自分なりに絵や立体で表現します。
ドアの外から
 
ドアの中の世界へ・・・
 
どんな世界にしようかな??
 
中をつくっているうちに・・・

外のイメージが沸いてくることも。
また、外を描いていると・・・
 
中の世界のイメージが沸いてきたりします。
ドアの中と外を、出たり入ったりしながら、
想像をふくらませていきます。
 
 
ペンで描く
 
絵の具を歯ブラシで描く
 
粉絵の具を選んで描く!
 
粉絵の具を水に溶かして、
オリジナル絵の具をつくっている子もいました。
 
自分だけの世界を、自分だけの絵の具で!
 
いろいろな材料を自分で選んで
 
自分なりの表し方で!

図工室に色とりどりのドアが並びます。
それぞれのドアは、それぞれの世界に続いています。
 
さあ、そこでもドアができた!
 
みんなで、友達の世界に出かけよう!

  ドアノブが綿でできている!
綿には、パステルで色をつけました。
 
海へ続くドア。
ドアの開き方がユニークですね。

ドアの世界に行ってきまーす!
 
深海の世界。
あ! 向こうにも誰かいる!

ガーデン。
粉絵の具でつくりだした、
独特なグリーンの世界。
机とイスがあって、庭の中で一休みできそう!

カブトムシとクワガタの世界!
クワガタが空を飛んでいる!
たこ糸でつるしたんですね。
 
入ったら二度と出て来られないという
こわいドア!!
見たこともないような世界をつくりました。

ドアを開けると、人魚がお出迎え。

犬の世界。
たくさんの犬たちが雲の上を飛んでいました。

誰も見たことがない、宇宙の姿を、
こんなふうに表しました。
 
38人がつくった38種類の世界への旅。
 いろいろな世界に出会いました。
 
「そこでもドア」は、行ってみたい場所に行けるドアであると同時に、
想像の世界、自分のイメージの世界へつながるドアでもあったのです。