それにつづけて、ふわふわと波線、かくかくとギザギザの線を描いてみせました。
「さあ、この線は、この後どうなる?」と投げかけると、子供たちがハイハイ! と手を挙げて、やってみせてくれました。
ぐるーっと円を描く子。顔を描く子。星を描く子。
一人の子が、くるくるくるくる、しゅっしゅっしゅっ、とジェットコースターのように描くと、「芸術家だ!」と歓声があがりました。
友達の描く絵を見ています |
さあ、一筆書きでどんな絵が描けるのでしょうか。
まずは練習。それから本番は色画用紙に描きます。
練習をはじめました。まずは、えんぴつで練習です。 |
1枚からはじまって、2枚目にもつながっていきました。 |
クレヨンでも描いてみます。 |
1本の線とは信じられないくらい、いろいろな絵ができてきました。
さて、本番の色画用紙です。
一筆書きでも、色を塗る方法を発見しました。 |
途中で色を変えながら、紙全体に広げていくと、 こんなきれいな模様になりました。 |
つまり、全員の絵が、1つにつながって大きな絵になるのです。たった一本の線が、一体どんな作品になるのか楽しみです。この作品も、学校公開の時に教室前に展示しますので、ぜひ、ご覧下さい。
この「一筆書きで絵を描く」という表現は、とてもシンプルで単純な活動ですが、何度でも子供たちに体験させたい活動です。何を描くか、ということでいろいろと発想・構想することも大切ですが、一番大切にしたいのは、「1本の線を大切にする」ということではないでしょうか。
普段の授業で、絵を描く活動はたくさんありますが、たった1本の線を、じっくりと時間をかけて描き込むという体験は多くありません。
今日の授業のはじまりのように、「ぐるぐるぐる」と声を出しながら、「こっちにいこうかな、そっちにいこうかな」と迷いながら、鉛筆を動かすという経験は、様々な表現の基礎になる体験ではないかと思うのです。
導入で、一人の子が絵を描いているとき、みんながその線の行き先に注目し、息をのんで見つめていました。図工室には、チョークが黒板を進む音以外に、何も聞こえない時間が流れました。また、練習の時には目を瞑りながら、自分の線の行き先を味わっている子がいました。
これからも絵を描く機会はたくさんありますが、1本1本の線を、じっくり大切に、味わいながら描いていくことの面白さを思い出してほしいと思います。
0 件のコメント:
コメントを投稿