2012年7月12日木曜日

6年生 自分の作品をプロデュースする

6年生は、月曜日に完成したドリンクを並べ、全員で鑑賞会をしました。
ドリンクは商品ですから、鑑賞会というより「品評会」という感じでしょうか。

 最初の授業で「この夏の新商品をつくるつもりで、真剣につくろう」と話しましたので、どのドリンクがこの夏のヒット商品になるのか、みんなで選んでもらおうと思います。
 しかし、ただ単に「鑑賞し合って、自分のよいと思うものを選びましょう」というやり方ではなく、より本物っぽく、「自分のよいと思ったドリンクをお金を払って買う」というやり方で行いました。


  授業のはじめに、全員に1104円を発行しました。(もちろん本物ではなく図工室貨幣です)
 自分がどのドリンクを購入したのかを記録する「購入カード」と、お金を持って、友達のドリンクを買いに行くのです。
 
ドリンクの前には、名札代わりに「値札」をおきます。
ドリンク名と買いたくなるような「キャッチコピー」、値段を記入してあります。

買ってもらうためには、どんなキャッチコピーがいいのか、
何円がいいのか、よく考えます。

安ければたくさん売れますが、
それだけ、自分の作品の価値は落ちてしまいます。

「おいしそう」、「デザインがよい」、「色がきれい」、「キャッチコピーがよい」
何が購入の決め手になるかは、人それぞれです。

本物のドリンクと見立てて、「飲みたいか」という視点で見るのか。
あくまでも図工の作品として、気に入って選ぶのか。

購入カードには、必ず、その作品のよい点や購入の理由を記入します。

一人、最低5本は購入するのがルールです。
自分の持っている限られたお金で買うので、
ドリンクを見て回るのに真剣です。

自分の「自信作」をこの夏のヒット商品にするために、
いくら遣って、いくら売り上げるか、計算することを楽しんでいる子もいます。

さて、終わりの時間になり、自分のドリンクの売り上げを計算します。

どのくらい売り上げたのでしょうか?
1組で1番売り上げたドリンクは1755円の売り上げ。
2組では、なんと2056円でした。
たった15分間の売り上げです。
また、最も売れた本数の多かったドリンクは、
「リンゴ シュワッチ」の23本でした。
 自分の商品をデザインし、プロデュース(様々な方法を使って目的物の価値を上げる)するという今回の授業では、確かに、売り上げがどのくらいかということも興味深かったと思います。
 しかし、一番大切なのは売り上げや利益ではなく、企画書づくりから販売まで、表現力だけでなく、創造力、企画力、実行力、コミュニケーション力など、さまざまな力を発揮しながら、ドリンクのデザインに向き合ったことです。

 さて、今年度の展覧会では、まさにこのような力を必要としています。つくった作品を並べるだけではなく、「自分の作品をどう見せたいのか」、「どんな作品が、見てもらうお客さんを驚かせるものなのか」・・・
 自分の頭で考え、創造していってほしいと思います。そういう展覧会をつくりたいと思います。

※保護者のみなさまへ
 つくったドリンクをご家庭に持ち帰りました。間違って飲まないようにご注意下さい。また、水と絵の具でつくったものなので、長い時間が経つと腐ります。早めに捨てていただくなど、中身の管理をお願いいたします。

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