2012年7月2日月曜日

6年生 ドリンクをデザインする

図工室に入ると、13種類の液体が机の上にならんでいます。
「え? ジュース? 絵の具?」と興味津々に見つめていました。
 どちらも正解です。ジュースが8本、絵の具でつくった色水が5本、ランダムに並べられているのです。
 「さて、この中から5本の偽物を見抜いて下さい」
 これが、最初のミッションです。班ごとに話し合い、どの液体が絵の具で、どの液体がジュースなのか、真剣に考えます。

見れば見るほど、わからなくなる!

班の中でも意見がわかれます。
  制限時間となり、班ごとに黒板に印をつけます。偽物だと思われる番号に○をつけました。
 すると、どこの班も意見が違います。さて、一体どれが偽物なのでしょう。
正解を発表したところ、すべてを見抜いた班は1つもありませんでした。
  飲料水の色に注目してもらうために、この導入に時間をかけました。普段、飲み物を選ぶとき、私たちは、その味を試飲できることは滅多にありません。つまり、その色やパッケージ、そこに書かれた情報を基に、「きっとこういう味がするだろう」と推測して選んでいるのではないでしょうか。
 私たちには、そのように「 色 → 味や香り 」とイメージする癖があるのです。
 この授業では、そのようなドリンクの表面的な特徴をつくることで、ドリンクそのものをデザインします。
 ただし、ふざけ半分ではなく真剣に取り組んでほしいので、最初に企画書を書いてもらいます。
ドリンクのキャッチコピーから値段設定まで考えます。

企画書ができてきたら、絵の具を調合してドリンクをつくっていきます。
ドリンクをつくりながら、企画書を書き替え、より理想的なドリンクを目指します。

思い通りのドリンクになるまで、何度も何度もやり直します。

こういうドリンクありそうですね。

思っていたより、イメージしていた色にするのが難しいようです。

真剣に取り組んでいます。

どんなドリンクになるのか楽しみです。
 絵の具を使って色水をつくるという活動は、1年生から楽しめる単純な作業ですが、6年生ですので、ただ色水をつくって楽しむという簡単な活動ではなく、「この夏の新商品を開発する」という気持ちで、真剣に取り組んでほしいと思います。
 今回、わざわざ「デザイン」という言葉を使ったのも、それを伝えたかったからです。飲料水メーカーや広告代理店のプロになったつもりで、新しいドリンクを提案してほしいと思います。

0 件のコメント:

コメントを投稿