みんな、どんな家に住んでみたい?
小さな紙に住んでみたい家の絵を描きます。
「5階建ての建物にいろいろな人たちと住める家」
「この家はタイヤがついているから、
移動ができる! ここは運転席!」
「庭があってたくさん木や草が生えているよ!」
描いた家を発表してもらいました。
「この家には入り口が二つあります」
「ここがペットの家です。そのペットがこれです!」
さあ、想像がふくらんできたところで・・・
「隣の友達の家に行きたいんだけど、
どうしたいい?」
「道がないといけない!」
「自分もつくらないと!」
「信号機がないと困る!」
「車もつくろうかな? 電車もつくろう!」
よし、それじゃあつくってみようか!
できた!
道と自分をつくったから、
これで友達の家に遊びにいける!
「もっと町を広げよう!」
「お店や公園もつくってみよう!」
と、どんどん想像がふくらんでいきます。
ここは大きな交差点。
いろんなところへ行くための分かれ道。
「ここには駅をつくろう!
みんなの町につながる線路をつくるよ!」
「僕の家は山の上に立っていて、
崖っぷちに入り口があるから、
みんななかなか入って来れない!」
「あ! 学校もつくらなくちゃ!」
「この学校には、全部の学年に図書室がついているよ」
「音楽室と図工室は一番上の階にあるよ」
「誰も何階建てなのかわからないようにつくられている」
そんなふうに思いついたことをつぶやきながらつくっていました。
隣町に行くためにつくった橋!
みんなで渡ろう!
みんな小さな自分を握って、
隣の町に遊びに出かけはじめました。
それぞれの町に駅ができたので、
電車も走りはじめました。
友達を乗せて遠くの町まで連れて行ってあげました。
「まもなく、はしのうえ駅です〜」
あ!
気がついたら全部の町がつながっている!
全員の家がつながったよ!
一番遠い友達の家まで行ってみよう!
途中でコンビニへ寄ったり、
ホテルに泊まったり、
友達が描いたいろいろなお店に寄り道しながら、
みんなで町を冒険しました。
図工室の中央に空港があり、
飛行機が停まっていました。
飛行機に乗せてもらい、
高いところまで行ってみると・・・
どこまでも町は広がり続けていました。
2年生の想像力も、どこまでも広がり続けます。
「ねえ、先生!来て来て!」
授業の最後、一人の子に呼ばれました。
どうしたのかと思って駆け寄ると
始めに描いた家の絵を指差しながら言いました。
「今、私の家で、赤ちゃんが生まれたよ!」
小さな声でこっそりと、そう教えてくれました。
大きな目で見ると、みんなでつなげてつくった大きな町ですが、
小さな目で見ると、その一つ一つに小さな物語があるのです。
その一つ一つを見落としたくないと思いました。
こうして、1学期の図工が終わりました。
0 件のコメント:
コメントを投稿