2012年2月16日木曜日

2年生 造形遊び 「10000個でつくる」

「造形遊び」とは、あらかじめ描くもの・つくるものは決めず、材料と場所だけを決め、「遊びながら、自分で目的を決めて造形する活動」のことです。

子供たちが一番熱中しているのは、遊んでいるときです。休み時間に遊んでいる子供たちを見ていれば、それがわかります。自分たちでルールを決め、自分たちで遊びを考え、いろいろな発見をし、そして、たくさんのことを学んでいきます。遊びは、とても創造的な活動なのです。
そのような「遊び」のよさを、「学び」に結びつけようとうする活動が、図工の造形遊びなのです。

「造形遊び」という言葉を使うと、「授業なのに遊んでいいのかな?」とつぶやく子供に出会うことがあります。しかし、遊びに勝る学びは絶対にありません。大事なのは、遊びの中の発見や創造を「学び」に変えていくことです。

さて、今日の活動場所は視聴覚室。 材料は、紙コップだけです。
たった1つの紙コップをみんなで観察するところから授業は始まりました。「これは何でしょう?」と聞くと「紙コップ」と大きな声で答えてくれました。「え? 本当にそうかな?」


授業がはじまって20分後には、下のようなタワーが出現しました。
自分たちの身長を超えて伸びるタワー

途中から大人も一緒に活動しました


下から見るとどう?


下から見るとこんなふうに見える



「ここはね、私たちの家なんだよ」
「これは僕一人でつくった町だよ」







くずれた形を生かしギザギザになりました
授業の終わりには、たった5分で紙コップをすべて片付けました。みんなで協力すれば、何でもできます。
紙コップのなくなった教室で、大きなスクリーンを使って、写真を見ながら今日の活動をふりかえりました。みんなの想像力が、教室を別の場所のように変えてしまうことを知りました。

そして、最後に再び、たった一つの紙コップを見て、「これは何ですか?」を聞いたとき、もう誰も大きな声で「紙コップ」とはいいませんでした。子供たちにとって、これはもう、ただの紙コップではなくなったようです。

*プログラム提供 : 深沢アート研究所、キッズクリエイティブ研究所

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