4日ぶりに自分のつくった絵の具と再会。
「うわ、なんだろうこの感じ!?」
触ってみると、不思議な感触に感動していました。
前回「えー!もう終わり!?」
「やっとやりたいことが見つかったのに」
「今始めたばかりだったのに」と、
どうやら消化不良で終わってしまったようなので、
「こんなことしてみたかった!」
「もっとこうすればよかった!」
「もう一度、やってみたい!」
などなど、
絵の具工場から発展した活動になりました。
絵の具を混ぜる方法を変えるなど、
一人一人、自分なりに前回の経験を生かしています。
何度もやっているうちに、偶然発見した描き方!
きれいですね。
何度もやり直しながら、繰り返し試していく中で、
人それぞれの「自分流」を見つけているようでした。
「そうか! ひもを使えばいいんだ!」
絵の具に混ぜるものを増やすの!?
新しい絵の具の原料を新しく開拓してしまうなんて!
ネバネバしてきた!
「あ! これで絵が描ける!!」
その名も「糸絵の具」。
これは世界になかったものではないでしょうか?
なんと、手からクモが糸を操るように、
細くて長くて簡単には切れない糸を、
手から垂らして、紙に触れずに絵を描く方法です。
「これ、おもしろい!」
思いもよらない太さ・長さの糸が、
紙に線を描いていきます。
「ハッ!」
まるで魔法のよう。
絵の具を塗った手をかざすだけで、
目の前に絵ができあがっていく。
「できた!」
自分で見つけた様々な絵の具、
様々な方法を組み合わせ、
渾身の一作ができました!
私が絵になり、絵が私になっていく。
絵には、二つの種類があります。
触れること自体が喜びであり、
自分の行為による変化を楽しみ味わう
身体体験としての絵。
上の絵は、4年生がこの授業で描いた絵ですが、
何の絵かといわれると、本人にもわからない。
一方、
写生したり、スケッチしたり、
視覚的なイメージの再現、
視覚的・意味的な情報としての絵。
上の絵は、みかんです。
✳︎
4年生という発達段階は、
感覚的なもののとらえ方から、視覚的なとらえ方へと変化する
節目の時期であるといわれています。
視覚的・意味的な絵とは、
その再現性の度合いで、
上手or下手ということにばかり目が行きがちです。
そのため、この時期から絵が嫌いな子が増えると言われています。
低学年の子供に尋ねると、
ほとんど全員が絵に表すことが好きと答えます。
同じ質問を高学年の子供にすると、
その反対に、多くの子が嫌いだと答えます。
その境界線上で、今回の授業は行われました。
授業の終わり
こんなことをつぶやいた子がいました。
「絵って奥が深いなぁ」
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