3年生は、ふしぎな乗り物を考えました。
考えるといっても、想像力だけで一から考えるのではありません。3年生にはちょっと難しいですが、身のまわりのものをよーく観察して、それをヒントに乗り物を考えてみます。
まず、今日の授業では、身のまわりのものをじっくり見つめ、たくさんのアイディアをスケッチします。
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ふしぎなのりものってどんな乗り物?
まずは、思いつく物を考えてみます。 |
えんぴつのロケット! 黒板消しの船! 雲梯(うんてい)のジェットコースター!
たくさんの意見がでました。3年生の自由な想像力! もうこちらから教えることはないかもしれない、と思いました。しかし、今回の授業では「身のまわりをもう一度よく見る」ことがポイントです。
身近なところに隠れているヒントを探しに、学校にくり出します。
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図工室で見つけた黒板消しが乗り物にならないかな? |
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校庭で見つけた「タイヤ飛び」は、どんな乗り物になるのかな? |
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雲梯は、どうやって動くのかな? |
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定規が乗り物だったら? |
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こんなところにも、ヒントが! |
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とにかく、何でもじっくり見てみます。
1つの物でも、どちら側から見るかによって、全然違う物に見えます。 |
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途中で、友達とアイディアの交流。
へー!そんなこと思いついたんだ! 私のも見てみて!
友達との交流が、アイディアのヒントになります。 |
さて、図工室に戻ってきたら、黒板にスケッチを貼っていきます。
途中で戻ってきた子は、友達のアイディアにびっくり。刺激をもらって再び校庭へ飛び出していきます。
スケッチの時間は20分間。時間になり図工室に戻ってくると・・・
図工室の黒板は、3年生のスケッチでいっぱいです。みんなすごい想像力ですね!
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アイディアスケッチで埋まった黒板。
みんなの想像力の証拠です。 |
こんなにスケッチが集まると、子供たちの視線は自然と友達のスケッチに釘付けです。
「へ-!」「~くん、すごい!」「私のは、こんなところがすごいんだよ」自然と交流が始まりました。
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ではではみなさん、自分の乗り物を発表したい人!
と聞くと、「ハイハイハイ!」
全員に紹介してほしかったのですが、時間が足りません。 |
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10人ほどに代表で紹介してもらいました。 |
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投影機を使って作品を拡大し、解説をしてもらいました。 |
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定規の電車。世界中の大きさを計りながら走っていきます。 |
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セロハンテープの乗り物。そこで遊んでいる人の姿も描かれています。 |
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格好いい名前が添えられています。
この車の燃料は、なんと図鑑です! |
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洗濯ばさみの潜水艦。水面を挟みながら進む?
どんな仕組みになっているのでしょうか! |
授業が終わった後、教室に向かう途中も、教室についても、子供たちは「あ! 時計の乗り物もできる!」、「階段の手すりって・・・」、「あっ!今思いついた」と想像力のスイッチが切れません。
今日の授業は、「ふしぎな乗り物」という視点を設定することで、身のまわりのものをもう一度見つめ直すことでもありました。普段、何気なく見過ごしていることが、よーく目をこらすと見えてきます。
授業が終わった後、いつもより大きく目を見開き、想像力いっぱいで身のまわりと関わっている子供たちの姿がありました。
来週はこのスケッチや友達のアイディアをヒントに、乗り物の絵を完成させます。
ところで、一組の授業にはたくさん大人の姿があり、子供たちも緊張したと思います。
実は、今日は研究授業で、市内の図工の先生が授業を見に来て下さいました。
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授業のよかったところ、改善点を付箋に書いて貼っています。 |
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協議会では、約2時間にわたり
今日の授業のことについて、協議を行いました。 |
私たちは、子供たちの創造力に驚かされました。
その創造力をかえって邪魔していないか? その創造力を、さらに伸ばしていくにはどうしたらいいか?ヒントは、やはり子供たちの姿にあったのだと思います。