2015年5月14日木曜日

6年生 自分だけのえんぴつを 自分の手で削ろう

6年生は、えんぴつをつくります。

短くなったりしてすっかり使われなくなった
えんぴつを家からたくさん持ってきてもらい
その中から芯だけをいただいて、
新しい木に、いわば「移植」することで、
えんぴつは生まれ変わります!

さあ、えんぴつを分解してみよう。
えんぴつは二枚の板のサンドイッチでできていますから、
上手に分解すれば
こんなふうに、真っ二つに割ることができ

中から芯だけを取り出すことができます。

芯を折らずに取り出す作業は、
思っていたより難しかったようですが、
なんとか取り出すことに成功しました。
 
自分がえんぴつにしたい枝を見つけたら、
そこにハンドドリルで穴を開けます。

自然の枝は、どれも少し曲がっています。
その枝に、ハンドドリルでまっすぐ穴を開けるというのは、
結構難しいのです。
 
枝の種類によっては木がとても固く、
ドリルの刃が折れてしまうアクシデントもありましたが
難しいことは、友達と力を合わせます。

失敗を繰り返しながら、
ようやく穴の中に、芯を埋め込むことができました。

さあ、いよいよこれを削れば、
えんぴつとして使えるようになります。

しかし、えんぴつ削りに入らない枝を削るには、
どうしたらいいのでしょう?
小刀を使います。
小刀でえんぴつを削ったことのある人
と6年生に聞いてみると、ほとんどいません。

手先だけで削ろうとすると、
うまくいかないし、すぐに疲れてしまいます。

普段、生活の中でほとんど使うことのない、
親指の力、握力、手首、そして腕、ひじの力などを、
バランスよく使うことで、
身体がだんだんコツを覚えていきます。

やっているうちに、
「この小刀、削りづらいです!」
という子がいたので、
これもチャンス!と・・・
砥石を出して、小刀の研ぎ方を教えました。
 
すると
これが思っていたよりも楽しかったようで、

だんだん砥石に行列が・・・

刃がピカピカに光りました。
切れ味の悪い刃物は、反ってケガの原因になります。
自分でメンテナンスできると、もっと安全で、楽しくなります。

だんだん小刀も上達してきました。

えんぴつが削れた!

枝の一本一本に個性があるので、
どれも世界に一本のえんぴつです。

できたら、何か書いてみたくなりますね!

そんな中「いいこと思いついた!」と
突然、ドリルの刃を2.5mmのものから、
12mmのものに付け替えて、
太い枝に穴を開け始めた子がいました。

「えんぴつごと埋め込んでみました!」
なるほど! 考えましたね!

こちらでは、長さが1m以上もある大きな枝を拾ってきて、
巨大えんぴつをつくっていました!
ギネス記録!?

何本もつくった子は、削り方のコツをつかんだようで、
えんぴつ削りのようにきれいに削れていました。

木の表皮を全部削り、
木の色が見えるえんぴつも素敵です。

えんぴつにテープを巻いて、
飾り付けている子もいました。

このえんぴつは、
枝の横から芯が生えてきている、
不思議なえんぴつです。
世界中の誰もみたことのないものをつくる。
すごいチャレンジです。
 
世界に一本の、いろいろなえんぴつが生まれました。
中には木が固く、最期まで削りきれなかった子もいましたが、
ぜひ、授業が終わっても最期まであきらめずに、
小刀やカッターナイフなどを使って、
えんぴつ削りにチャレンジしてほしいと思います。
 
自分のえんぴつを、小刀で削る。

どこまでも便利さを追求した現代の中では
味わうことのなくなったそんな一手間の中に、
貴重なの発見や体験の種が、つまっているような気がします。

2015年5月12日火曜日

4年生 60cmの大工さん

4年生は、のこぎりを使って60cmの木を切っています。
木の切れる感触が、のこぎりを伝って
手に、そして身体全体に響きます。
 
いろいろな形が生まれました。
 
万力やクランプなどの、押さえる道具を使うことで、
小さな木も切ることができました。
 
バラバラになった木

重ねると、もとの60cmになる!!
 
さあ、今日は、木を切るだけでなく、
切った形を組み合わせて表します。
 
自分の使う道具は、自分で選び準備する。
それが、図工室のルールです。
紙ヤスリでよーく磨くと、すべすべになる!
 
釘を用意して

金づちで打って、
木を組み合わせています。
 
釘が模様みたいにもなる!


ボンドを使った方が良い場合もあります。
 
どうやって組み合わせたら、
うまくつながるのかな??
 
 
 
いろいろな組み立て方を試しました。
 
60cmの垂木の他に、
小さな木ぎれや枝、ドングリなども、
自分で選んで使っても良いことにしています。
 
意外なものが人気の材料に
それは・・・
木くずです。
 
木を切る時やヤスリをかけた時に生まれる
木くずは、捨てずに集めているのですが、
 
なんと、それを「ふるい」にかけて
さらに細かくてきれいなものを抽出し、
 
さらさらにした木くずを使っている子もいました。
これも、木工作でしか味わえない「感触」の一つです。
 
さあ、組み立てが終わり、
色を塗り始めました。
太い筆(刷毛)
 
細い筆
 
絵の具

 ペン 


自分の塗るものの大きさなどに合わせて、
色を塗る道具を選びます。
 
選んでみて、うまくいかなかったら、
途中で変えてもいい。
大事なのは、自分で試して発見すること。
 
最後の仕上げ。
糸を使って何かを加えている子もいます。
 
テープを使って飾り付けて完成しました!
 
 
終わったら、紹介カードを書いて

みんなで見合いました。
 
色を塗った上に、
木くずを飾り付け。

釘を使うことで、木材がクネクネ動きます。

同じキリンをつくっていても、こんなに違う!
一人一人自分流のつくり方を見つけています。

なるほど! これは、ドングリが転がるようです。

釘で首が動くロボットをつくり、
その充電器とロボットの食べ物まで
どんどん発想が広がっていきました。

ケーキの飾り付けにも、木くずを使っているようです。

「同じ材料を使っているのに、
こんなものがつくれるんだ!!」
「なるほど! そんなこともできるんだ!」
 
友達のアイディアも自分のアイディアも、
一つ一つが表現のヒントです。
みんなで「アイディア」を育てていく。
そんなふうに、図工の時間は、
つくりながら、学び合える大事な時間です。