4年生の最後に、たくさん練習をし、
電動糸のこぎりの使い方を覚えたての5年生。
一人一枚のベニヤ板を渡し、
高学年になった5年生に伝えました。
「電動糸のこが車だとしたら、
みんなは運転免許を取ったばかり。
今日は、初めてのドライブに出かける日です。」
車は、移動するための一つの道具です。
同じように、電動糸のこぎり等、様々な道具は、
何かをつくるための、一つの道具にすぎません。
でも、車があるから可能になる旅の仕方が生まれたように、
この道具が使えるから、できるようになることがあります。
図工の授業の中で、
自分と道具のよい関係を見つけていきます。
道具は、使うことが目的ではなく、
自分が表したいもののイメージを、
形と色で実現するための手段。
電動糸のこぎりを使うことが目的にならないように、
自分のつくりたいものを考える時間を大切にしました。
道具を使いこなすための一番の近道は、
自分のつくりたいものを見つけることなのです。
そして、その道具を使いこなすことで、
これまでできなかったことにチャレンジし、
新しい自分に出会えることが、一番大事なことです。
定規と鉛筆で、
ていねいに線を引いていきます。
そして、線の上を、
息を止めて真剣に切り進みます。
新しい形が生まれていきます。
一つの形から、
次の形を思いつくこともあります。
さあ、どう組み合わせる?
木に切り込みを入れて重ねてみよう。
部品に穴を開けて、
紐や針金でつなげてみたい。
これまでに使ったことのあるすべての道具が、
自分の思いを実現するための手段です。
「こういうときは、ボンドでとめる。」
「こういうときには、何を使えばいいのかな?」
使いながら、道具の使い方を見つけていく場面もありました。
自分の願いを、道具が叶えてくれたとき、
その道具が、自分の身体の一部のように感じ、
本当の意味で、道具を使いこなすことができるのです。
一枚の板が、だんだん何かの形になってきました。
いろいろな形が表れ始めています。
形から新しい思いが生まれ、
そこから、また新しい形が生まれていきます。
えんぴつに紙テープを巻き、
洗濯バサミで止めています。
これは、いったい何になるのでしょう??
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